会頭就任のご挨拶
一般社団法人 日本医療薬学会 会頭 山本 康次郎
(群馬大学医学部附属病院 薬剤部長)
この度、奥田真弘前会頭の後任として、一般社団法人日本医療薬学会第8代会頭を拝命いたしました山本でございます。皆様方には、日頃より本学会にご支援を賜り厚く御礼申し上げます。日本医療薬学会は、1990年6月に日本病院薬学会として設立され、2001年1月に日本医療薬学会に移行しました。このような伝統ある学会の代表を務めさせていただくことになり、大変光栄に存じますとともにその重責に身の引き締まる思いです。
日本医療薬学会は、医療薬学に関連する研究や医療現場で活躍する人材の育成に多くの成果を上げ、卓越した伝統を築いてきました。 2021年末現在、正会員数は13,750名であり、設立時の10倍以上に達しています。
日本医療薬学会の重要な活動の一つとして学術集会があり、会員の皆様の研究成果を発信する場として秋季に年会を開催しております。2021年10月に開催された第31回年会では、COVID-19感染の拡大によりオンラインでの開催となりましたが、10,000人以上にご参加いただき、1000題を超える学術発表が行われました。今後予定されている年会につきましても、新しい時代に対応した改革を推進していきたいと考えています。また、研究活動を始めたばかりの薬学部学生、大学院生、薬剤師等が初めて研究成果を発表する機会を提供することを目的として、春季にフレッシャーズカンファレンスを開催しております。若い世代の会員の力を結集し、研究の素晴らしさを体験していただける場を提供することにより、学術集会としてのさらなる充実を目指したいと思います。さらに、研究成果を論文として発表する場として学術誌「医療薬学」と「JPHCS」の2誌を刊行し、医療や薬物療法に役立つ情報の発信に貢献します。
本学会は「医療薬学専門薬剤師」「がん専門薬剤師」「薬物療法専門薬剤師」「地域薬学ケア専門薬剤師」の4つの専門薬剤師制度を定め、薬剤師の専門的職能を認定しています。認定者は年々増加しており、我が国の医療を支える人材の育成も着々と進んでいます。認定取得を目指す方や、認定薬剤師の専門性を高めるための講義やワークショップを充実させています。
日本医療薬学会が社会における責任を果たすために、学会員の皆様の意見を取り入れ、一丸となって取り組める環境を整えていきたいと考えております。これから2年間、理事、社員、会員の皆様の力をお借りして、全力でこれらの課題に取り組んでまいります。
今後とも、本学会の活動や運営に対する皆様方のご支援とご協力をお願い申し上げます。